
6月上旬に原科先生に再度お話を伺いました
この記事の取材は、3月にキャンセルされた方への原科先生から2度目のお手紙をもらう直前だったために、質問内容が的を射ていない部分もあり、先生に取材内容を確認してもらった後、質問の統合と順番などを変更して掲載しています。
- Q1. 3月のキャンセル対象者と今回新たに手紙を出した人数
- 3月に36名に手紙を出し、その後2名はわれわれが手術を済ませ、3名は内摘のみ、またはペニス形成なのでよその施設を紹介し、住所不明で戻ってきた手紙もあり、結局今回出した手紙は24通だったと記憶します。
また、すでに数名の手術予定が確定しています。 - Q2. 手術をおこなう施設は
- A病院 (東京都西部) 婦人科がないのでFtMSRSは行なわない
B病院 (埼玉県) - Q3. 手術を執刀されるのは
- 原科先生とT先生2名で行なう
- Q4. 費用と入院期間について
- MtFでA病院の場合:約150万 (医大:140〜150万)
入院期間:約2週間
A病院では個室のため少し高額になっている。 - Q5. C病院 (東京都山手線沿線) について
- 直接手術することはせず、アドバイザーとして参加するが、助手くらいはするかも?
- Q6. 新聞報道後のテレビ取材について
- 取材はあった。皆さんNHKのニュースで見たと言ってますが、NHKからは一切問い合わせなし。
(編集注:結局テレビ放送はキャンセルになりました) - Q7. 今後SRSを望んでいて判定会議を通過した方が、A病院を受診してSRSを受けることは可能なのでしょうか
- 判定会議ではよその施設で手術を受ける患者のための判定を拒否する委員がいるために現在審議がストップしているそうです。
学長は埼玉医大ではジェンダー診療を継続すると明言しているし、ガイドラインとの関係もあり、それらのすり合わせが問題でしょう。 - Q8. FtMさんはB病院で行なっているのでしょうか
- その予定です。
- Q9. FtMの手術はどこまで行なっているのでしょうか
- 胸オペはどこでもできるからわれわれがやる必要ない。
ペニス形成は大変な人手を要し、時間がかかるからわれわれはできない。それにペニス形成はきわめて不経済な手術だからあまり薦めない。パンツの中のものを作るのに大変な金、時間をかけ、体中キズだらけになる。前腕皮弁は一番簡単だけど一生半そでが着れなくなるほどのキズ。
内摘、ミニペニス形成、〔尿道延長〕で性別変更可能だからこれを推奨している。尿道延長でうまくいけばチャックを開いて立ちションができる。 - Q10. 埼玉医大からはカルテ等を取り寄せているのでしょうか
- 判定委員会のSRS承認の書類のみをチェックしている。
カルテの参照は本人がカルテ開示請求をしないとわれわれには無理でしょう。 - Q11. 今後について
- 週一で、A病院で一般診療を行なう。
SRSについては、私はもうすぐ68歳だからなるべく早めにT君にすべて任せたい気持ち。
- おまけ:ご自宅のパソコンの調子が悪いとのことですが、連絡いただければ飛んで行きます。
- ありがとうございます。T君に直してもらいました。彼女も完全に理科系人間です。
どうもありがとうございました。
原科先生とT先生がSRSを行ってくださるのは心強いです。できれば、この体制で後に続く方の施術を行っていただきたいものです。
それにしても、T先生はパソコンの治療もできるんですね。ある意味すごい!
![]() 第1回 海外招待講演 「台湾における性別適合手術の現状」懇親会において(2007.4.29) |
![]() 現在判明している内容 |